「もっと自分を愛して! 病気と不調があなたに伝える<からだ>からのメッセージ」リズ・ブルボー

自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ


昨年、「耳鳴り」で悩んだ時期がありました。

ある朝、信じられないほどの大音量の耳鳴りで目が覚めました。
右の耳から聞こえ続ける音で、自分の話す声もよく聞き取れないほどでした。

今思えばすぐに耳鼻科へ行けばよかったのですが、かかりつけの病院が近くになかったことと、
疲れや肩こりが原因ではないかと感じていたこともあって、なんとか一日をやり過ごしたのですが、時々音量が下がるものの、時間が経ってもよくなりませんでした。

そんなとき、気を紛らわせようと立ち寄った書店でこの本を見つけました。
耳鳴りを忘れたくて書店に入ったつもりだったのに、内心は「どうしてこんなにひどい耳鳴りが続くのだろう・・・」と原因を探していたように思います。

なので、背表紙に「スピリチュアル版 家庭の医学 自分を愛して!」と書かれたこの本を棚に見つけたときは、まるで答えを発見したように驚きました。
自分の気持ちを読まれたような不思議な気持ちで本を手にとり、「耳鳴り」のページを開いてみると想像以上に詳しく記載されていました。


以下は、印象的だった部分の抜粋です。

「この音は当人にしか聞こえませんが、決して幻覚ではありません。・・・」
「耳鳴りは沈黙に耳を傾けることのできない人がかかりやすい病気です。・・・」
「あなたが直感だと思っているものは、実はエゴのささやきに過ぎないかもしれないのです。・・・」
「バランスのとれた勇気のある人間であると人に思わせたいために、結果としてエゴがしかけた罠におちいっているのです。・・・」

耳鳴りが続く中で、しかも立ち読みだったので、数度読み返しても理解できない部分もあり、購入して家でもう一度読み返してみることにしました。


すると、思い当たる節がありました。
ちょうどその頃、スピリチュアル関係の書籍をよく読んでいて、自分でも実践してみようと「直感」で行動しているつもりでした。
バランスよく、前向きに生きているつもりで、とてもいい気分でした。
でも、どこかで疲れも感じてきていました。
頭と心と体がばらばらになったような感覚もありました。
リズさんが書かれているのは、そういうことなのかなぁ・・・と自分なりには解釈しました。


耳鳴りは、私が上記のように納得した瞬間にぴたっと止んだわけではありませんでした(残念ながら・・・)が、
ひどかったのは二日間で、その後三日くらいでだんだん音が小さくなり、その後数ヶ月間再発はしていません。
スピリチュアルも、無理をせず自分の現状にあわせてステップアップしていこうと意識するようになりました。


体調がすぐれないときはもちろん病院で診ていただくことが必要だと思います(リズさんも、この本の中で何度もそう書かれています。)が、
私個人的には、身体に出る症状は心と深い関わりがあるのではないかと考えています。
その心からのメッセージを受け取るヒントとして、本書はとてもよい一冊ではないかと思います。


この本は、辞書に似た体裁になっており、あいうえお順で不調の症状が記載されています。
驚くのは取り上げられている項目数で、なんと450項目。
風邪、虫垂炎、不安、やけど、手の痛み・・・など多くの症状が取り上げられていて、
各症状ごとに、「肉体的レベル」「感情的なレベル」「精神的なレベル」「スピリチュアル的なレベル」の観点から原因と対策を解説してあります。

自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ

自分を愛して!―病気と不調があなたに伝える〈からだ〉からのメッセージ

参考までに、「自分を愛して!」は、辞書形式で文字数が限られていることもあってか、表現が割とストレートです。
体調が優れないときに読むとリズさんの鋭い指摘が、「あいたたた・・・」と心に刺さることがあるかもしれません。
でも、この表現方法は、リズさんの持ち味でもあるようです。
「これはどんなことをあらわしているのだろう?」とうまく理解できない部分があったので、後日リズさんの代表作「からだの声を聞きなさい」を読んでみたら、熱く、前向きな方なんだなぁという印象をうけました。
読みやすく良い本なので、こちらもおすすめです☆
各章ごとに実践ワークがあり、自分の状態を確かめながら理解を深められるよう、工夫がしてあります。
スピリチュアル本には珍しく?!熱いパッションを感じる本でした。

〈からだ〉の声を聞きなさい - あなたの中のスピリチュアルな友人

〈からだ〉の声を聞きなさい - あなたの中のスピリチュアルな友人