「ふたりの5つのわかれ路」フランソワ・オゾン監督

ふたりの5つの分かれ路 [DVD]

出演: ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ, ステファーヌ・フレス, フランソワーズ・ファビアン, マイケル・ロンズデイル, アントワーヌ・シャペー
監督: フランソワ・オゾン
製作者: オリヴィエ・デルボスク, マルク・ミソニエ
原題 5×2
製作年/国 2004年/仏
配給 ギャガ
時間 90分
公開日 2005年8月20日(土)
R-15

ぴあ映画生活よりストーリーを引用します。

離婚調停を終えた男女が、小さなホテルで肌を重ねる。
空しさの中で終わりを再確認したふたりには、過去に破局への伏線があった。
フランスの俊英フランソワ・オゾンが『スイミング・プール』に次いで手掛けた最新作。
30代のカップルの別れから出会いまでを、時間をさかのぼって追っていく。
彼らの運命を決定付けた重大な出来事を5つのエピソードに分けて描出。
嫉妬や不安が生まれる瞬間を見事に切り取った秀作だ。

見終わった後に、映画の余韻が空気感のように残る映画が好きです。

パリのある役所で離婚調停の書類にサインしようとしている夫婦・・・というシーンから映画が始まります。
役所を後にした二人は、最後にもう一度互いの愛情を確かめようとするのですが、気持ちが戻ることはありませんでした。
(でも、このときも二人の手にはまだ指輪が残っていました。)
そこから時計が逆にまわりはじめ、
二人が経てきた4つのエピソードが語られていきます。


主演の二人が素敵でした。

ヴァレリア・ブルーニ・テデスキは、目がとても印象的です。
見終わって数日経った今でもはっきり思い出せるほど。
ある意味淡々とエピソードが綴られていくなかで、言葉に表せないあきらめや不安が目の演技でよく表現されていたと思います。
若い頃のキラキラした輝きも!
彼女は、カーラ・ブルーニさんのお姉さんだそうです。

また、ステファーヌ・フレスは、男性の心の揺れをナイーブに表現しています。
夫として求められる社会的立場と、自分の個人的な心情とのバランスを保とうとしつつもどうしようもできない悲しさと身勝手さなどを、
動的に演じていました。

フランスの恋愛映画ですから、心をオープンにして感じるままに映像に身を委ねてみようと思い、1時間半を楽しみました。

どなたにでもおすすめできる作品ではないかもしれませんが、個人的にはとてもよかったです!!

「個人」や「愛」至上主義を堪能したいときに、フランスへ行きたくなったときに、おすすめです。

時々、こういう映画をみたいです。